浅川詩織さん

2024年10月

關谷先生

OBOGインタビュー、おひとりめは村田製作所に就職された浅川詩織さんにお願いしました。今日はよろしくお願いします。

まず、大学時代のことを教えてください。
大学時代の研究は何をしていましたか?

浅川さん

よろしくお願いします!

大学時代は垣尾省司研究室に所属していました。

垣尾先生の下で弾性表面波共振子フィルタと呼ばれる必要な周波数の信号だけを取り出すデバイスを5G(世代)用に高周波化する研究をしていました。

關谷先生

弾性表面波フィルタとは、簡単に説明するとどのようなものですか?

浅川さん

弾性表面波フィルタはスマートフォン1個に約50個程度入っているものです。通信に必要不可欠なデバイスです。

關谷先生

通信を支える大切なデバイスですね。
浅川さんは、研究成果を応用物理学会をはじめとした複数の学会で発表し、表彰も受けることができました。

就職先はどのように選びましたか?

浅川さん

研究をしていく中で弾性表面波を使ったデバイスにとても興味がわきました。
自分のアイデアでデバイスの性能を改善したり、新しいデバイスを開発したりしたいと思うようになりました。

研究の成果を活かせる仕事がしたいと思うようになり、村田製作所に就職したいと感じました。

關谷先生

村田製作所は、 電子部品を主力とする企業では世界トップクラスの会社ですね。現在は具体的にどのようなお仕事をされていますか?

浅川さん

現在は、SAW商品開発部 商品課という部署で働いております。

スマートフォンに搭載される弾性表面波(SAW)フィルタを開発する部署です。スマートフォンの会社から設計仕様が提示され、その仕様を満たす新しいSAWフィルタを開発するお仕事です。

關谷先生

開発部ではは、どのような仕事を行っているのですか?

浅川さん

フィルタを自分で設計し、その設計にもとづいて、それぞれの部署と協働しながら作製や測定を行います。
改善を進めながら、最終的に商品化へとつなげていくお仕事をしています。

關谷先生

自分のアイディアを形にできる素敵な仕事ですね。
やりがいや魅力を感じると時はどんな時ですか?

浅川さん

自分が開発したフィルタが実用化され、みんなが使っているスマートフォンに使われるようになって、そのスマートフォンを見ると、とても嬉しいです!
社会に貢献している実感が沸き、やりがいを感じます。

關谷先生

自分が開発したフィルタが利用されたスマホを手にするのは、うれしいでしょうね。

山梨大学での経験は現在の仕事に活かされていますか?

浅川さん

とても活かされています。

電気電子工学科の学生時代経験した、週1、2回のゼミでの報告会や教授とのディスカッション、研究室での同期や先輩・後輩との議論の日々はとても学びになる日々でした。その経験の中で、プレゼンテーションの能力や論理的な思考を養うことができました。

論文や学会の予稿集の作成経験は、社会人になった今も、会社で提案書や報告書を作成するときに活かされていると感じます。
会社では上司に定期的に進捗を報告しなければならないのでそういった場面で大学時代の経験がとても活きているなと実感します。

關谷先生

とても実りある大学生活だったんですね。

大学と企業、研究(仕事)においての違いは何だと感じていますか?

浅川さん

そうですね。
大学では「世の中にない新しい発見をすること」を目的に研究活動していると思います。

企業では「お客さんが欲しいものを作って売ること」が必要になります。

どちらも世の中の技術発展には欠かせない存在だと思います。
例えば、お客さんが欲しいものを作るためには大学で研究するような新しい技術が必要になるので、大学と企業で協力しあって技術力を高めていく場合もあります。

關谷先生

ありがとうございます。

このページを読んでいる方は高校生が多いと思うのですが、高校時代に取り組んでおいた方が良いことはありますか?

浅川さん

まずは高校の勉強にしっかり取り組んで基礎学力を身につけることが大事だと思います。

大学はもちろん、社会人になっても、高校時代に習った主要科目(数学や物理など)の知識を用いて考えることは多いです!みなさんが今勉強していることが、つながっていきますので、がんばってくださいね。

そして勉強以外でも、高校時代は自分自身の興味関心がどこにあるのか模索するとても大切な機会ですよね。友人や教師と交流を深めたり、読書をするなど様々な価値観に触れることをおすすめします♪

關谷先生

いま学んでいることが、未来につながると思うと勉強にも身が入りますね。

大学生も、進路を考えるうえでこのページを読むと思うのですが、大学時代に取り組んでおいた方が良いこともアドバイスお願いします。

浅川さん

大学時代は高校時代と異なり、専攻した分野の知識をより深く豊富に得られる時期です。

電気電子工学コースにいらっしゃる最先端の研究をされている先生方は、専攻分野のスペシャリストです。大学生活の日々は、スペシャリストに教えてもらえるまたと無い機会なので、学部の早いうちから研究室を巡って、興味の幅を広げると良いと思います。私も当時、複数の研究室を回って話を伺い、最終的に所属する研究室を決めました。

また、専攻分野の勉強とは別で、英語を身につけておくこともおすすめします。社会人になっても英語力やグローバルな視点は求められますので、学べる環境のある大学時代に鍛えておくと役に立ちます。

關谷先生

ありがとうございます。浅川さんの今後の目標を教えてください。

浅川さん

今後は、弾性表面波フィルタの知識を更に深めていき、開発者として世の中をあっと驚かせるような商品を作り上げたいです!

私もみなさんに負けないように新しい技術への探求心を忘れず、成長し続けられるよう頑張っていきたいと思います。

關谷先生

浅川詩織さん、とても参考になるインタビューをありがとうございました。

これからもさらなるご活躍と、素晴らしい成果を期待しています。